心を掴む心理学

アンダードッグ効果とは?

「ピンチから逆転するためには?」

「相手を惹きつけるコツとは?」

劣勢の中でも全力を尽くし頑張っている人の姿をみると、心を打たれることはありませんか?

例えば、高校野球の甲子園大会では、時にこれまでほとんど注目されていなかった公立の学校が強豪校をやぶって勝ち上がっていくと大きな話題をさらうことがあります。

このように、多くの人たちは、不利な状況に置かれている人を応援してあげたいという気持ちになりやすく、これを心理学では「アンダードック効果」と言います。

アンダードック効果は様々な状況において現れ、ビジネスの分野でも活用されています。

今回はアンダードック効果をビジネスで活用していくための方法についてまとめましたので、参考にしてください。

アンダードッグ効果とは?

アンダードック効果とは、「不利な状況に置かれた人たちを応援したくなる心理」のことを言います。

アンダードックとは「川に落ちた犬」という意味であり、日本では「判官びいき効果」とも訳されています。

1940年代のアメリカにおいて、選挙の世論調査のデータを分析した結果、見つけられたものであり、選挙前には劣勢の予測だった候補者に同情票が集まり、最後には逆転したというものでした。

弱い立場の人をみると「何とかしてあげたい」という気持ちに多くの人はなりやすいということが分かり、その後の選挙報道においても大きな影響を与えました。

ハーバード大学の実験

アンダードック効果の影響を示したものとしては、ハーバード大学の研究者であるニール・パハリアが行った実験が有名です。

調査では、181名の学生に次のような2つの架空の会社を紹介しました。

A社:熱意はあるが業績の悪い会社
B社:全く経営努力はしていないが業績の良い会社

次に商品の内容で選ばれないようにA社の商品とB社の商品を調整した上で、どちらの会社の商品を買うかを学生に選ばせたところ、A社の商品を選ぶ学生の方が多いという結果が出ました。

このことからも、多くの人は勝者よりも、一生懸命努めている敗者を応援しようという姿勢があることが分かります。

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アンダードッグ効果の具体例とは?

上記で挙げた例以外にも、アンダードッグ効果は多くの場面で見られます。

選挙

アメリカの選挙結果の調査で判明したように、アンダードッグ効果がより強く現れる例として、選挙が挙げられます。

選挙では、前任者の議員が急に亡くなった場合などに「弔い選挙」として近親者が代わりに出馬するという状況がよく見られます。

このような場合、苦境に置かれている中でも前任者の意思を引き継ぎ出馬しているとして同情票が流れやすく、当選する確率が高まります。

また、前回の選挙をわずかな差で落選したというような場合においても「次こそは!」というムードにより、周囲の投票行動が促されるということも良く見られます。

日本では、各国に比べても投票がこのような情によって動くという傾向が強く、意図的にアンダードック効果を狙った演出を行うこともあります。

ただ、あまりにも過剰に「弱者であること」や「苦境であること」を訴えられると、飽きられてしまうことや本心を疑われてしまう危険性もあるため演出においては、使い所を慎重に検討する必要があります。

恋愛

恋愛ドラマや小説では、一見気丈に振舞っている女性がふと弱さを見せた時に、男性がその女性に強く惹かれていくという場面が良く見られます。

例えば、全く隙が見えないと思われていたキャリアウーマンが、お酒を呑んだ時にふと抱えている不安や寂しさをつぶやく・・といったような場面ですね。

このような思いもよらないギャップによって気持ちが動かされるのには、アンダードッグ効果が大きく関わっています。

恋愛では、関係が深まるにつれて表面上良く見せようと思っていた部分がとれ、「弱い部分」が現れることがよくあります。

アンダードック効果からみると、元々強いと思われていた人が実はそうではなかったということは、「助けてあげたい」「力になりたい」と思う気持ちが引き起こされやすくなるため、より好意を持ちやすくなります。

ただ良くみせようとするだけでなく、弱い部分もオープンになれるということは恋愛がうまくいく秘訣かもしれませんね。

チラシ・広告・CM

マーケティングにおいては、アンダードッグ効果はどのように用いられているのでしょうか?

例えば、「閉店セール」はアンダードッグ効果を引き起こしやすい広告の1つです。

「最近はほとんど行ってないけど、閉まるなら行ってみようかな」という気持ちになりやすいため、購買行動を促しやすくなります。

また、CMでもアンダードッグ効果はよく用いられています。

通販最大手のAmazonが、一時期TVのCMで動物を主役にしたシリーズを流していたのを見たことがありませんか?
このCMシリーズで共通するところは、「あまり出来の良くない主役の動物をみた買主が、その状況を打開するためのアイテムをAmazonで購入する。そして、主役の動物が活躍する」といったものでした。

このCMは、弱い主役を助けるのにAmazonのアイテムが絡むという構図であり、視聴者にアンダードッグ効果が引き起こされ、主役を助けるのに一役を買ったAmazonの好感度が併せて高まりやすくなります。

このようにアンダードッグ効果を上手く利用できれば、ビジネスのチャンスを広げることができます。

セールス

セールスでアンダードッグ効果を利用した分かりやすい例は、「泣き落とし営業」です。

「大量発注で困っています。可能な限りお値段も割引いたしますので、どうかよろしくお願い致します」

上記のような例は特に親しい間柄においては効果が高く、困り顔で同情を誘い援助を求めるというのは典型的なアンダードッグ効果を狙ったセールス法と言えます。

また、飲食店で団体客の当日キャンセルに困った店主がTwitterで「当日キャンセルで困っています。値下げするので皆さんどうか来て下さい」とツイートしたところ、多くの客が来店したというニュースがありましたが、これもアンダードッグ効果により来店したものと言えます。

ただ、同情を誘うセールス法は、相手の感情に訴えるため効果が高いとも言えますが、同時に相手に負担を強いることも念頭に置いておく必要があります。

むしろ相手に「こんなに頑張っているのだから、何とか助けてあげたい」と思わせるようなアピールを考えることが大切になるでしょう。

アンダードッグ効果と逆の効果とは?

アンダードッグ効果は、不利な立場にいる人を助けてあげたいという心理状態ですが、その逆の効果も分かっています。

例えば、買い物に出かけた際に最初から買うものを決めていたのに、店の広告で

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などと書かれたものをみて、当初の予定とは違う商品を買ってしまったといった経験はありませんか?

このように、ある選択を支持する人が多いほど、そのことが正しいと感じるようになることを「バンドワゴン効果」と言います。

バンドワゴンとは、お祭りなどで先頭を走る楽器を演奏した人たちを乗せた車のことであり、「勝ち馬にのる」や「流行にのる」といった意味があります。

これは周囲の評価を気にしやすい日本人において特に影響が出やすいものの1つであり、周囲と同じであるという「安心感」や、人と違うことを恐れる「不安感」とが影響し合っています。

具体的に言うと、

「皆と同じだから安心」「皆、良いと言っているのだから良いんだ」
「多くの人と同じでないのはまずい・・」「皆と違う意見を持っている自分は間違っている」

と考えがちな人は、バンドワゴン効果の影響を受けやすくなります。

バンドワゴン効果の具体例をさらに挙げると

● 行列のあるお店
● レビュー評価の高い商品
● 影響力の高い人の発言
● 店頭販売で「皆さん、愛用していて大人気ですよ!」と言われる

ビジネスで応用していく場合、このように非常に人気があり、これは皆が利用しているから良いものなんだ!と思ってもらう演出をすることが大切になります。

ただバンドワゴン効果は、あまり周囲のことを気にしない人や、少数派であることを望む人たちには効果が現れにくいことが分かっており、このような人たちには「自分が特別である」と思ってもらうことが重要になると言われています。

多くの効果を知って、それぞれの利点を活用できると良いですね。

効果を高めるアンダードッグ効果の使い方とは?

アンダードッグ効果は、弱いものを助けてあげたいという心理状態を指しますが、ただ「弱い」ということが重要なのでしょうか?

次の2人の場合、どちらの人を助けたくなるでしょうか?

A 劣勢の状況に対して、いつも弱音を言い、周囲に援助を求め続ける
B 劣勢の状況に対して、何も言わず黙々と努力を続ける

おそらく多くの人たちは、Bを助けたくなるでしょう。

「弱さ」をみせることで一時的な同情をさそうことはできますが、そればかりでは多くの人たちは引き付けることは難しいと言えます。

それよりも、「苦しい状況でも一生懸命頑張っている」という姿により、多くの人の心は動かされます。

このため、ビジネスにおいて、アンダードッグ効果を活用していく場合、いかに「弱い」かをアピールするのではなく、いかに「一生懸命やって辛い状況を乗り越えるか」を考え、そのためのサポートを具体的に周囲の人々と検討していくことが、アンダードッグ効果をより高めると言えるでしょう。

まとめ

多くの人たちの気持ちに強い影響を与える心理の1つが、アンダードッグ効果です。

  • アンダードッグ効果とは、「弱い立場の人を見たら助けたくなる心理」のことであり、選挙の世論調査を分析した結果、発見された
  • 現在は選挙のみならず、広告やセールス、恋愛など多くの分野で効果があることが分かり、活用されている
  • アンダードッグ効果とは逆に、「ある選択を、多くの人が支持しているのをみると正しいと感じる心理」もあり、バンドワゴン効果という
  • アンダードッグ効果を最大限発揮するためには「弱さを強調するよりも、一生懸命頑張っているので応援したいと思ってもらう」ことが大切

ビジネスにも大いに活用できるため、是非参考にしてみてください。


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